物づくりにまつわる物語

Clemクレム

現代の女性たちの装いに彩りを添えるタックやフリル、レースは、かつてヨーロッパの王侯貴族の象徴でありました。1600年代から1700年代のフランス国王をはじめとした華やかな宮廷文化の中で、これらの装飾は、男性の権威を示す役割も担っていました。

‘Clem’は、古典的な男性のハレ着を紡ぎ直し、現代の女性たちに向けて再構築したシリーズです。

手仕事によって生み出された繊細なタック、ギャザー、そしてフリルは、ひと目で感じることのできる贅沢な美しさを内包しています。素材には、インド産の綿を、独自の凹凸を纏わせるように織り上げました。洗いざらしの風合いとともに、自然なシボが生まれることで、シワが気にならず、日常着としての取り入れやすさを目指しました。

また、フリルという甘美なデザインを断ち切りにすることで、装飾的なデザインでありながら、カジュアルにもお召しいただけます。

現代の女性たちの装いに彩りを添えるタックやフリル
レースはかつてヨーロッパの王侯貴族の象徴でありました
1600年代から1700年代のフランス国王をはじめとした華やかな宮廷文化の中で
これらの装飾は男性の権威を示す役割も担っていました

‘Clem’は古典的な男性のハレ着を紡ぎ直し現代の女性たちに向けて再構築したシリーズです

手仕事によって生み出された繊細なタックギャザーそしてフリルは
ひと目で感じることのできる贅沢な美しさを内包しています
素材にはインド産の綿を独自の凹凸を纏わせるように織り上げました
洗いざらしの風合いとともに自然なシボが生まれることでシワが気にならず
日常着としての取り入れやすさを目指しました

またフリルという甘美なデザインを断ち切りにすることで装飾的なデザインでありながら
カジュアルにもお召しいただけます

Monaモナ

インドの中央部にあるマディヤ・プラデシュ州に位置する、チャンデリという小さな村から伝わる伝統織物の起源は、紀元前7世紀にまでさかのぼります。時の支配者のターバンを作るために、手紡ぎの綿で織られていたことが起源だとされており、古代の王族が愛した「チャンデリ」で作られたサリーは、権威と品格の象徴とされました。時の流れとともに、19世紀初頭には手紡ぎの綿以外の素材でも織られるようになり、1970年頃にはインド全土に広がりました。現在、最も伝統的なチャンデリとは、綿とシルクの混紡素材として楽しまれています。

‘Mona’は、長い年月を経て受け継がれてきた、心地良い素材の自然な美しさを生かしたシリーズです。

インド産の透明感のある綿/シルクを使った伝統的な素材は、軽やかなドレープと、ほのかに光る美しい光沢感が特徴です。インドならではの甘織の綿素材に、シルク特有の上品な光沢感を加えることで、独自の風合いを生み出しています。自然なシワの風合いを出して仕上げることで、柔らかな質感を表現しました。素材の良さが活きるよう、ギャザーをたっぷりと寄せました。

生地に呼応させるべく、飾りボタンはひとつひとつ手作業で丁寧に仕上げ、配色の球状のステッチなどにも、繊細な手仕事を取り入れています。

インドの中央部にあるマディヤ・プラデシュ州に位置する
チャンデリという小さな村から伝わる伝統織物の起源は紀元前7世紀にまでさかのぼります
時の支配者のターバンを作るために、手紡ぎの綿で織られていたことが起源だとされており
古代の王族が愛した「チャンデリ」で作られたサリーは、権威と品格の象徴とされました
時の流れとともに19世紀初頭には手紡ぎの綿以外の素材でも織られるようになり
1970年頃にはインド全土に広がりました
現在最も伝統的なチャンデリとは綿とシルクの混紡素材として楽しまれています

‘Mona’は長い年月を経て受け継がれてきた
心地良い素材の自然な美しさを生かしたシリーズです

インド産の透明感のある綿/シルクを使った伝統的な素材は
軽やかなドレープとほのかに光る美しい光沢感が特徴です
インドならではの甘織の綿素材にシルク特有の上品な光沢感を加えることで
独自の風合いを生み出しています
自然なシワの風合いを出して仕上げることで柔らかな質感を表現しました
素材の良さが活きるようギャザーをたっぷりと寄せました

生地に呼応させるべく飾りボタンはひとつひとつ手作業で丁寧に仕上げ
配色の球状のステッチなどにも繊細な手仕事を取り入れています

Hedyヘディ

‘Hedy’は薄く柔らかなベールを纏うことで、体にも心にも心地良い一枚を目指したシリーズです。生地作りから縫製、染色に至るまで、全て日本で物づくりをしています。

インド産のオーガニックコットンの糸に、強い撚りをかけることでよりきれいな表情に仕上がるよう、表面のケバを焼く加工を施しています。薄手で繊細なガーゼ状のテレコ生地に編み立てることで、しなやかで柔らかく、滑らかな肌触りを実現しました。

生地を縫い合わせ、仕上げた後には、製品染めを施しています。今回は新色としてピンクとネイビー、定番のブラックと無染色のホワイトを展開しています。また、素材本来の着心地を大切に、その風合いを損なわないよう、両脇の縫い目をなくし、縫い代は全てミシンで抑えた仕様に仕上げました。ネームの代わりとなるチャームも表側に取り入れることで、肌あたりの良さを追求し、形は、繊細なガーゼ素材を活かし、二枚を重ねたデザインに仕立てています。透け感を楽しみながらも、透けすぎないよう、着やすさとの両立を目指しました。

シンプルながらも、Pheetaらしい細かなこだわりを詰め込んだ一枚です。

‘Hedy’は薄く柔らかなベールを纏うことで体にも心にも心地良い一枚を目指したシリーズです
生地作りから縫製染色に至るまで全て日本で物づくりをしています

インド産のオーガニックコットンの糸に強い撚りをかけることで
よりきれいな表情に仕上がるよう表面のケバを焼く加工を施しています
薄手で繊細なガーゼ状のテレコ生地に編み立てることで
しなやかで柔らかく滑らかな肌触りを実現しました

生地を縫い合わせ仕上げた後には製品染めを施しています
今回は新色としてピンクとネイビー定番のブラックと無染色のホワイトを展開しています
また素材本来の着心地を大切にその風合いを損なわないよう
両脇の縫い目をなくし縫い代は全てミシンで抑えた仕様に仕上げました
ネームの代わりとなるチャームも表側に取り入れることで肌あたりの良さを追求し
形は繊細なガーゼ素材を活かし二枚を重ねたデザインに仕立てています
透け感を楽しみながらも透けすぎないよう着やすさとの両立を目指しました

シンプルながらもPheetaらしい細かなこだわりを詰め込んだ一枚です

Veraベラ

肌着のように身に纏え、気軽に手入れできる、汎用性の高い一枚を目指しました。‘Vera’は、まるでニットのように伸びやかで、着心地に優れた、第二の肌を目指したシリーズです。

素材には、薄地の綿糸にポリウレタンを引き揃えた生地を用いることで、布帛でありながらも、ニットのような適度な伸びと柔らかさを実現しました。風通しが良いことから、夏場でも蒸れにくく快適にご着用いただけます。

綿糸にリネンを少し加え、生地表面に陰影をつけることで、同色のシャドーチェックが浮かび上がる繊細な表情に仕立てました。さらに、素材自体の厚みをしっかりと出すように改良を続けています。

素材を生かした簡素なデザインは、ディテールが際立ったPheetaのこれまでのアイテムに自然と溶け込み、重ね着としての使いやすさも重視して製作しています。折りジワや洗いジワも目立ちづらく、ご家庭で簡単にお手入れできる手軽さも魅力です。

様々な着こなしの中で、日常的に身に纏ってご愛用いただければ幸いです。

肌着のように身に纏え気軽に手入れできる汎用性の高い一枚を目指しました
‘Vera’はまるでニットのように伸びやかで着心地に優れた第二の肌を目指したシリーズです

素材には薄地の綿糸にポリウレタンを引き揃えた生地を用いることで
布帛でありながらもニットのような適度な伸びと柔らかさを実現しました
風通しが良いことから夏場でも蒸れにくく快適にご着用いただけます

綿糸にリネンを少し加え生地表面に陰影をつけることで
同色のシャドーチェックが浮かび上がる繊細な表情に仕立てました
さらに素材自体の厚みをしっかりと出すように改良を続けています

素材を生かした簡素なデザインは
ディテールが際立ったPheetaのこれまでのアイテムに自然と溶け込み
重ね着としての使いやすさも重視して製作しています
折りジワや洗いジワも目立ちづらくご家庭で簡単にお手入れできる手軽さも魅力です

様々な着こなしの中で日常的に身に纏ってご愛用いただければ幸いです

Trinityトリニティ

胸回りの生地を切り替えた、メンズのフォーマル・ドレスシャツを「ブザムシャツ」と呼びます。‘Trinity’は、現代の日常にブザムシャツを組み入れたシリーズです。

1stコレクションから続く定番のシリーズを、今回は二種類の素材で仕立てました。まずは、太番手のオーガニックコットンを平織りで仕上げた、インド製のポプリンの定番素材です。さらに同じ厚みの薄手の5オンスのデニム素材を用い、ワンウォッシュ仕上げのブルーとブラックの二色を製作しました。

切り替えた胸元のディテールは、本来のブザムシャツの美意識を踏襲し、丁寧な手仕事のピンタックで表現しています。デニム素材には、製品で洗い加工を施すことで、より奥行きのある表情を引き出しました。伝統的な特徴は守りながらも、動きやすく風通しの良い余裕あるシルエットが、シリーズの特徴です。

気候に合わせ、様々なコーディネートが楽しめるよう想像しました。季節の移ろいに合わせお楽しみください。

※「ホワイト」カラーの仕様には、襟の裏側を薄いベージュで仕上げるというPheeta特有の工夫を施しています。このディテールは、着用中の生地の黄ばみを目立ちにくくすることで、より長く美しい状態でご愛用いただくためのものです。

胸回りの生地を切り替えたメンズのフォーマル・ドレスシャツを「ブザムシャツ」と呼びます
‘Trinity’は現代の日常にブザムシャツを組み入れたシリーズです

1stコレクションから続く定番のシリーズを今回は二種類の素材で仕立てました
まずは太番手のオーガニックコットンを平織りで仕上げたインド製のポプリンの定番素材です
さらに同じ厚みの薄手の5オンスのデニム素材を用い
ワンウォッシュ仕上げのブルーとブラックの二色を製作しました

切り替えた胸元のディテールは本来のブザムシャツの美意識を踏襲し
丁寧な手仕事のピンタックで表現しています
デニム素材には製品で洗い加工を施すことでより奥行きのある表情を引き出しました
伝統的な特徴は守りながらも動きやすく風通しの良い余裕あるシルエットがシリーズの特徴です

気候に合わせ様々なコーディネートが楽しめるよう想像しました
季節の移ろいに合わせお楽しみください

※「ホワイト」カラーの仕様には
襟の裏側を薄いベージュで仕上げるというPheeta特有の工夫を施しています
このディテールは着用中の生地の黄ばみを目立ちにくくすることで
より長く美しい状態でご愛用いただくためのものです

Annabelアナベル

まるで折り紙のようにひとつひとつ手でタックを織り、何十メートルものテープ状のモチーフを作り出しました。フリルのようにも見える襟の装飾は、このテープを襟の形に合わせ、描いた図案通りに縫い付けることで生み出されます。

‘Annabel’は、ハレの日からケの日まで、日々の移ろいに寄り添うシリーズです。

生地の土台や裏地、さらには全面に施された装飾タックの部分も、全てインド産の綿素材を用いて製作しています。大きな襟のようにも、ベストのようにも、ビスチェのようにも、キャミソールのようにも、場面や場所、または気分に合わせた多彩な着こなしをお楽しみいただければと存じます。両脇にあしらわれた紐は、お好みの調整で結び、自由にスタイルを変えていただけます。

Pheetaの生み出す洋服が、様々な日々の垣根を越え、皆様の生活にささやかな彩りを添える一着でありますように。

まるで折り紙のようにひとつひとつ手でタックを織り
何十メートルものテープ状のモチーフを作り出しました
フリルのようにも見える襟の装飾はこのテープを襟の形に合わせ
描いた図案通りに縫い付けることで生み出されます

‘Annabel’はハレの日からケの日まで日々の移ろいに寄り添うシリーズです

生地の土台や裏地さらには全面に施された装飾タックの部分も
全てインド産の綿素材を用いて製作しています
大きな襟のようにもベストのようにもビスチェのようにもキャミソールのようにも
場面や場所または気分に合わせた多彩な着こなしをお楽しみいただければと存じます
両脇にあしらわれた紐はお好みの調整で結び自由にスタイルを変えていただけます

Pheetaの生み出す洋服が様々な日々の垣根を越え
皆様の生活にささやかな彩りを添える一着でありますように

Emmyエミー

年々厳しくなる残暑の中でも、心地よく洋服を着たいものです。‘Emmy’は、着心地の良さを追求したカットソーのシリーズです。このシリーズは、Hedyと同様、糸の紡績から生地作り、縫製、染色に至るまで、日本で物づくりを行っています。

原料には超長綿の110番手という、とても細い綿糸を用い、さらにその糸にシルケット加工を施しています。シルケット加工とは、綿糸や綿布を引っ張りながら苛性ソーダに浸すことで、シルクのような柔らかな光沢と風合いを生み出す技法です。通常は生地に施されるこの加工を、糸の段階で施すことで自然な輝きが加わり、編み組織が持つ独特の弾力を引き立たせる生地に仕上げました。この加工が可能な機械は国内でも数台しかなく、非常に希少です。完成した糸は、毛羽がなく滑らかで光沢があり、さらに、適度な撚りを加えることで、さらっとした肌離れの良さを実現しています。また、柔軟加工により、さらりとした手触りの中にも、肌に触れたときの心地よさも感じられる生地になりました。

糸の繊細に起因する、生地が一方方向にねじれる現象を利用して、ねじれのデザインをネックに取り入れています。

加えて、素材本来のやわらかい着心地を守るため、ネームの代わりとしてチャームを表側に配し、シンプルながらもPheetaならではの細部へのこだわりを反映しています。

Pheetaが追求する上質な天然素材と日本の技術を、肌で感じてみてください。

年々厳しくなる残暑の中でも心地よく洋服を着たいものです
‘Emmy’は着心地の良さを追求したカットソーのシリーズです
このシリーズはHedyと同様糸の紡績から生地作り
縫製染色に至るまで日本で物づくりを行っています

原料には超長綿の110番手というとても細い綿糸を用い
さらにその糸にシルケット加工を施しています
シルケット加工とは綿糸や綿布を引っ張りながら苛性ソーダに浸すことで
シルクのような柔らかな光沢と風合いを生み出す技法です
通常は生地に施されるこの加工を糸の段階で施すことで自然な輝きが加わり
編み組織が持つ独特の弾力を引き立たせる生地に仕上げました
この加工が可能な機械は国内でも数台しかなく非常に希少です
完成した糸は毛羽がなく滑らかで光沢がありさらに適度な撚りを加えることで
さらっとした肌離れの良さを実現しています
また柔軟加工によりさらりとした手触りの中にも
肌に触れたときの心地よさも感じられる生地になりました

糸の繊細に起因する生地が一方方向にねじれる現象を利用して
ねじれのデザインをネックに取り入れています

加えて素材本来のやわらかい着心地を守るためネームの代わりとしてチャームを表側に配し
シンプルながらもPheetaならではの細部へのこだわりを反映しています

Pheetaが追求する上質な天然素材と日本の技術を肌で感じてみてください

Billieビリー

ギャザーとは、生地を縫い縮めることで立体感や美しいボリュームを演出する装飾的な技法です。‘Billie’は、この一般的な技法を巧みに何層にも重ね合わせることで、ひときわ特別な美しさを生み出したシリーズです。

生地には、インド製ならではの織り密度が甘く、柔らかな薄手のコットンボイルを使用しています。軽くて透け感のある平織物で、風通しの良さが特徴です。今回のコレクションではこの素材を用い、無地とオリジナルプリント仕様の二種類を製作しました。

プリントにはオリジナルの版を使用し、ブロックプリントを施しました。ブロックプリントとは、手彫りの木版を用いて生地にインクを押し付けていく、いわゆる版画のような技法です。インドを代表する手仕事の一つであり、熟練の腕を要する、非常に手間のかかるプリント技法です。オリジナルで書き起こした図案を木版に掘り起こし、全面にわたってプリントを施しています。

ボイルの薄さを活かし、ギャザーを寄せ集めた生地に、シャーリングゴムをフリルとともに縫い付けました。通常の一着に使用される生地の3~4倍もの生地を使用し、何段にもギャザーとフリルを重ねることで、力強い美しさが宿っています。丁寧かつ贅沢に積み重ねた技法により、特別な一枚に仕立てました。

あでやかな印象ながら、全面にシャーリングゴムを配することで、着心地の良さと適度な伸びも兼ね備えています。さらに、天然繊維を使用することで、ご家庭でもお手入れしやすい仕様に仕上げています。

ドレスアップした華やかな装いからカジュアルなシーンまで、さまざまな場面でご着用ください。

ギャザーとは生地を縫い縮めることで立体感や美しいボリュームを演出する装飾的な技法です
‘Billie’はこの一般的な技法を巧みに何層にも重ね合わせることで
ひときわ特別な美しさを生み出したシリーズです

生地にはインド製ならではの織り密度が甘く柔らかな薄手のコットンボイルを使用しています
軽くて透け感のある平織物で風通しの良さが特徴です
今回のコレクションではこの素材を用い無地とオリジナルプリント仕様の二種類を製作しました

プリントにはオリジナルの版を使用しブロックプリントを施しました
ブロックプリントとは
手彫りの木版を用いて生地にインクを押し付けていくいわゆる版画のような技法です
インドを代表する手仕事の一つであり熟練の腕を要する非常に手間のかかるプリント技法です
オリジナルで書き起こした図案を木版に掘り起こし全面にわたってプリントを施しています

ボイルの薄さを活かしギャザーを寄せ集めた生地に
シャーリングゴムをフリルとともに縫い付けました
通常の一着に使用される生地の3~4倍もの生地を使用し
何段にもギャザーとフリルを重ねることで力強い美しさが宿っています
丁寧かつ贅沢に積み重ねた技法により特別な一枚に仕立てました

あでやかな印象ながら全面にシャーリングゴムを配することで
着心地の良さと適度な伸びも兼ね備えています
さらに天然繊維を使用することでご家庭でもお手入れしやすい仕様に仕上げています

ドレスアップした華やかな装いからカジュアルなシーンまでさまざまな場面でご着用ください

Vivienヴィヴィアン

テープやリボンなどの様々な素材を、ステッチで縫い付ける手法を「コード刺繍」といいます。古くはヨーロッパのエンブレムにも用いられた、立体感のある仕上がりが特徴の刺繍です。インドでは今なおこの刺繍技術が残っており、熟練の職人たちが古い刺繍ミシンを使い一点一点、まるで絵を描くかのようにフリーハンドで刺繍を施します。

‘Vivien’は、数多の美しい種を宿した、冬の大地を表現したシリーズです。

前身頃にあしらった刺繍は、断ち切った生地をテープ状にし、三度にわたって重ね刺繍することで形作られています。まず最初に、ギャザー入りのテープをフリルのように施し、続いて、指先で丁寧に持ち上げながら膨らみを作ったテープを、ランダムに重ね刺繍を施しています。そして最後に、花を彷彿とさせるパーツをテープで表現し、縫いつけていきます。

無地二色とチェックの三色で展開しており、無地の素材には、綿を平織りしたインド製のポプリンに、テープ状の刺繍部分にはポリエステルを、チェックの素材には、テープも身頃も共通し、綿/ポリエステルの先染め生地を使用しています。

何度も重ねられた刺繍は、冬の荒涼たる原野にも、花が咲き誇る野にも見立てられます。枯野に見る、力強い真成な美しさを夢想しました。

テープやリボンなどの様々な素材をステッチで縫い付ける手法を「コード刺繍」といいます
古くはヨーロッパのエンブレムにも用いられた立体感のある仕上がりが特徴の刺繍です
インドでは今なおこの刺繍技術が残っており熟練の職人たちが古い刺繍ミシンを使い
一点一点まるで絵を描くかのようにフリーハンドで刺繍を施します

‘Vivien’は数多の美しい種を宿した冬の大地を表現したシリーズです

前身頃にあしらった刺繍は断ち切った生地をテープ状にし
三度にわたって重ね刺繍することで形作られています
まず最初にギャザー入りのテープをフリルのように施し
続いて指先で丁寧に持ち上げながら膨らみを作ったテープを
ランダムに重ね刺繍を施しています
そして最後に花を彷彿とさせるパーツをテープで表現し縫いつけていきます

無地二色とチェックの三色で展開しており
無地の素材には綿を平織りしたインド製のポプリンにテープ状の刺繍部分にはポリエステルを
チェックの素材にはテープも身頃も共通し綿/ポリエステルの先染め生地を使用しています

何度も重ねられた刺繍は冬の荒涼たる原野にも花が咲き誇る野にも見立てられます
枯野に見る力強い真成な美しさを夢想しました

Pearlパール

1stコレクションから続く、手仕事で紡がれる繊細なピンタックの数々は、Pheetaのコレクションには欠かせない象徴的な技術の一端です。

‘Pearl’は、この精巧な技術を、カットソーに応用したシリーズです。インドで初めてのカットソー製作に挑みました。

生地には、インド産の綿糸を天竺編みで編み立てています。天竺編みとは、カットソーやニットの中で、最も広く使用されている素材の一つです。風通しの良さや肌触りに優れたこの素材を、しっかりと詰めて編み上げました。

通常、布帛と呼ばれるシャツなどを縫う工場と、カットソーの工場では、ミシンも縫製技術も異なります。1stコレクションから密な信頼関係で支え続けてきたPheetaのピンタックを縫う工房に、カットソー用のミシンを持ち込みその技術を活かし、しっかりとピンタックを施しました。伸びやすいカットソーに繊細なピンタックを入れるこの作業は、従来の布帛への縫製以上に高度な技術を要します。これまで共に歩んできた職人たちとの信頼と情熱によって、初めての挑戦が実現しました。

カットソー本来の扱いやすさを活かしながら、繊細な手仕事をあしらうことで、品格と実用性を兼ね備えた一着に仕上がりました。

1stコレクションから続く手仕事で紡がれる繊細なピンタックの数々は
Pheetaのコレクションには欠かせない象徴的な技術の一端です

‘Pearl’はこの精巧な技術をカットソーに応用したシリーズです
インドで初めてのカットソー製作に挑みました

生地にはインド産の綿糸を天竺編みで編み立てています
天竺編みとはカットソーやニットの中で最も広く使用されている素材の一つです
風通しの良さや肌触りに優れたこの素材をしっかりと詰めて編み上げました

通常布帛と呼ばれるシャツなどを縫う工場と
カットソーの工場ではミシンも縫製技術も異なります
1stコレクションから密な信頼関係で支え続けてきたPheetaのピンタックを縫う工房に
カットソー用のミシンを持ち込みその技術を活かししっかりとピンタックを施しました
伸びやすいカットソーに繊細なピンタックを入れるこの作業は
従来の布帛への縫製以上に高度な技術を要します
これまで共に歩んできた職人たちとの信頼と情熱によって初めての挑戦が実現しました

カットソー本来の扱いやすさを活かしながら繊細な手仕事をあしらうことで
品格と実用性を兼ね備えた一着に仕上がりました

Danieleダニエル

西ベンガル州の州都コルカタにて、インドの伝統的な手仕事のひとつ、手紡ぎ・手織りの技術を用い、カディデニムを紡ぎ上げました。「Khadi(カディ)」とは、インドを代表する伝統的な素材であり、その起源は、インドがイギリスの植民地だった時代に遡ります。インド独立の父と謳われるマハトマ・ガンディーの呼びかけにより、国民自らが手紡ぎ・手織りのカディの生産を行う事で、自立を目指した歴史があります。この成り立ちから、イギリス製の機械織り綿布に対する抵抗と誇りの象徴(=独立運動の象徴)として、今なおインドの人々に愛され続けています。

‘Daniele’は、インドに根付く伝統的な手織り素材を通じて、手仕事の温もりが生み出す美しさを体感いただけるシリーズです。

今回はこのカディデニムを、ブラックとベージュの二色で製作しました。甘い手紡ぎの風合いをそのまま活かした、ゆったりとした太めのシルエットとサイズ感が特徴です。機械紡績された糸を自動織機で織り上げた均一な生地とは異なり、一点ごとに微妙に異なる表情や厚みが、着るたびに温かみを感じさせる魅力となっていてインド独自の文化と歴史が織り込まれた一着です。

使い込むほどに味わい深く色褪せる経年変化を、どうぞお楽しみください。

西ベンガル州の州都コルカタにてインドの伝統的な手仕事のひとつ
手紡ぎ・手織りの技術を用いカディデニムを紡ぎ上げました
「Khadi(カディ)」とはインドを代表する伝統的な素材であり
その起源はインドがイギリスの植民地だった時代に遡ります
インド独立の父と謳われるマハトマ・ガンディーの呼びかけにより
国民自らが手紡ぎ・手織りのカディの生産を行う事で自立を目指した歴史があります
この成り立ちからイギリス製の機械織り綿布に対する
抵抗と誇りの象徴(=独立運動の象徴)として今なおインドの人々に愛され続けています

‘Daniele’はインドに根付く伝統的な手織り素材を通じて
手仕事の温もりが生み出す美しさを体感いただけるシリーズです

今回はこのカディデニムをブラックとベージュの二色で製作しました
甘い手紡ぎの風合いをそのまま活かしたゆったりとした太めのシルエットとサイズ感が特徴です
機械紡績された糸を自動織機で織り上げた均一な生地とは異なり
一点ごとに微妙に異なる表情や厚みが着るたびに温かみを感じさせる魅力となっていて
インド独自の文化と歴史が織り込まれた一着です

使い込むほどに味わい深く色褪せる経年変化をどうぞお楽しみください

Jonesジョーンズ

2回目のコレクションから、毎冬ごとにインドでのウール生地作りに取り組んでいます。インドは気候の影響もあり、羊毛を着用する文化が根付いておらず、しっかりとした厚手のウール素材の調達は、特に難しい状況にあります。その中でも、パキスタン国境付近の都市アムリトサルでは、伝統的なウール織の文化が息づいており、昔から変わらない織機を用い、今回はチェック柄と無地を織り上げました。ゆっくりと低速で紡がれたウールは、柔らかく膨らみのある仕上がりが魅力です。

‘Jones’は、インドならではのウールの心地良さと、手仕事の温かな美しさを堪能していただけるシリーズです。

パンツの両脇やトップスの胸元には、幾何学模様を連想する四角いモチーフのタックや、3mm以下の繊細なピンタックなど、職人技ならではの幅や柄を活かしたタックを、贅沢に散りばめました。

加えて、パンツの側章の切り替え部分には、「Beading」と呼ぶ繊細なステッチワークを施しています。珠(Bead)をつないだように見えることから「Beading」と呼んでいるこのステッチは、生地同士の間に厚紙を挟んで縫製し、その後、紙を抜き取ることでステッチだけを残す、とても手間暇のかかる手仕事のひとつです。

2回目のコレクションから毎冬ごとにインドでのウール生地作りに取り組んでいます
インドは気候の影響もあり羊毛を着用する文化が根付いておらず
しっかりとした厚手のウール素材の調達は特に難しい状況にあります
その中でもパキスタン国境付近の都市アムリトサルでは伝統的なウール織の文化が息づいており
昔から変わらない織機を用い今回はチェック柄と無地を織り上げました
ゆっくりと低速で紡がれたウールは柔らかく膨らみのある仕上がりが魅力です

‘Jones’はインドならではのウールの心地良さと
手仕事の温かな美しさを堪能していただけるシリーズです

パンツの両脇やトップスの胸元には
幾何学模様を連想する四角いモチーフのタックや3mm以下の繊細なピンタックなど
職人技ならではの幅や柄を活かしたタックを贅沢に散りばめました

加えてパンツの側章の切り替え部分には
「Beading」と呼ぶ繊細なステッチワークを施しています
珠(Bead)をつないだように見えることから「Beading」と呼んでいるこのステッチは
生地同士の間に厚紙を挟んで縫製しその後紙を抜き取ることで
ステッチだけを残すとても手間暇のかかる手仕事のひとつです

Paulaポーラ

インドで最も古い刺繍技法のひとつ、「Kantha(カンタ)」は、その起源が非常に古く、語源も諸説ありますが、サンスクリット語で「ぼろ布」を意味する「kontha」に由来する説が有力です。針と糸のみで一針一針刺繍していく原始的なこの手仕事は、着古して柔らかくなった古い綿のサリーなどを二枚重ねて縫い合わせ、ほころびを美しく刺繍でつくろう知恵として、長く使い続けるために受け継がれてきました。ベンガル地方の農村がその発祥の地とされ、時代の変遷や紛争により一度途絶えたものの、バングラデシュの開放戦争以降、今日では南アジアの何百万人もの女性たちによって愛情込められた工芸技法として息づいています。

‘Paula’は、こうした技術と先人の想いを現代へ紡ぎ、手仕事の温もりが放つ力強さを体感していただけるシリーズです。ウィメンズは二色、メンズは三色のカンタ刺繍を施しています。

ウィメンズの形には、表地にリサイクルポリエステルを、裏地には薄地の綿を用いて重ね合わせ、間に中綿を挟んだ仕立てとなっています。一方、メンズは、表地に足踏みミシンで立体感のある刺繍を施した、インド産の綿/シルクを採用しました。インドの寺院に見られるイスラム建築の幾何学の美しさを図案に、二色のウールの糸で刺繍し表現しています。

インドで最も古い刺繍技法のひとつ「Kantha(カンタ)」はその起源が非常に古く
語源も諸説ありますがサンスクリット語で「ぼろ布」を意味する
「kontha」に由来する説が有力です
針と糸のみで一針一針刺繍していく原始的なこの手仕事は
着古して柔らかくなった古い綿のサリーなどを二枚重ねて縫い合わせ
ほころびを美しく刺繍でつくろう知恵として長く使い続けるために受け継がれてきました
ベンガル地方の農村がその発祥の地とされ時代の変遷や紛争により一度途絶えたものの
バングラデシュの開放戦争以降
今日では南アジアの何百万人もの女性たちによって愛情込められた工芸技法として息づいています

‘Paula’はこうした技術と先人の想いを現代へ紡ぎ
手仕事の温もりが放つ力強さを体感していただけるシリーズです
ウィメンズは二色メンズは三色のカンタ刺繍を施しています

ウィメンズの形には表地にリサイクルポリエステルを裏地には薄地の綿を用いて重ね合わせ
間に中綿を挟んだ仕立てとなっています
一方メンズは表地に足踏みミシンで立体感のある刺繍を施した
インド産の綿/シルクを採用しました
インドの寺院に見られるイスラム建築の幾何学の美しさを図案に
二色のウールの糸で刺繍し表現しています

Claraクララ

2023年に、Pheetaで初めてニットを作りました。インドの原毛をネパールで紡績し、一点一点手編みしたハンドニットです。

ネパールは、Pheetaの物づくりの拠点であるインドの東北側に位置し、インドと中国という大国に挟まれた南アジアの内陸国です。1990年に民主化が推進された後も政情不安が続きましたが、2008年に王政が廃止され、連邦民主共和制に移行しました。

‘Clara’は、手編みならではの温かな美しさを、時代や場所を超えて繋いでいくシリーズです。

手編みの起源は古く、旧石器時代にまで遡ります。世界各地に数多くの手編み文化が存在していましたが、時代と共に機械化が進み、伝統的な手編みの技術を継承できる国や地域は年々減少の一途を辿っています。ネパールはヒマラヤ山脈の麓に位置し、農業や工業が限られる環境ゆえに、ハンドニットの文化が今なお息づいています。

今回のコレクションでは、Pheetaらしい繊細なレースやタックの柄を彷彿とさせる多彩な編み柄に加え、ケーブルなどの定番の編み柄も取り入れています。さらに、ニットの表面には、編み柄に呼応する刺繍をあしらい、一層の立体感と奥行きを表現しました。

2023年にPheetaで初めてニットを作りました
インドの原毛をネパールで紡績し一点一点手編みしたハンドニットです

ネパールはPheetaの物づくりの拠点であるインドの東北側に位置し
インドと中国という大国に挟まれた南アジアの内陸国です
1990年に民主化が推進された後も政情不安が続きましたが
2008年に王政が廃止され連邦民主共和制に移行しました

‘Clara’は手編みならではの温かな美しさを時代や場所を超えて繋いでいくシリーズです

手編みの起源は古く旧石器時代にまで遡ります
世界各地に数多くの手編み文化が存在していましたが時代と共に機械化が進み
伝統的な手編みの技術を継承できる国や地域は年々減少の一途を辿っています
ネパールはヒマラヤ山脈の麓に位置し農業や工業が限られる環境ゆえに
ハンドニットの文化が今なお息づいています

今回のコレクションでは
Pheetaらしい繊細なレースやタックの柄を彷彿とさせる多彩な編み柄に加え
ケーブルなどの定番の編み柄も取り入れています
さらにニットの表面には編み柄に呼応する刺繍をあしらい
一層の立体感と奥行きを表現しました